交通事故⑨
先生「検査が終わったので、説明しますね」
私たちはモニターがある別室に通された。
先生「モニターを見てください。まず脳の異常は見つかりませんでした。次に首の骨を骨折していますが、脊髄には影響がない場所を骨折しています。体の方も内臓に異常は見られません。一番ひどいのは足です。高い所から左足で落下しているので、かかとの皮膚から骨が飛び出し、斜めにずれ、かかとが縦に骨折しています。砂や小さな石も入ってしまっているので、今から全身麻酔をし、かかとの洗浄して、小さな石などを一つ一つ除去し、ずれている所を元に戻し、ボルトで固定する手術を行います」
私「首は大丈夫なのですか?後から頭痛で苦しんだりしませんか?」
先生「首の骨折と聞くと驚きでしょうが、脊髄に影響がない場所なので、手足のしびれや動きにくなどの影響はありません。普通の手足の骨折と同じ感じです。頭痛ですが、これに関しては今の所何ともお答えできません。」
私「分かりました。よろしくお願いします」
友人ママが泣きながら抱き付いてきた。
友人ママ「良かった…あんなにひどい事故で、脳にも内臓にも脊髄にも異常がなくて…いつもAちゃんがいい子だからだね」
私「友人ママありがとう…ホントに良かった…」
それからまた待合室で待たされることになった。
待合室に移動するとき、Aちゃんの隣を通れた。
みんながAちゃんの顔を見て泣いた。
友人ママ「Aちゃん手術頑張ってね。みんなで待ってるからね」
友人「Aちゃん…ホント良かった…」
私の父はAちゃんの顔を触って泣き崩れていた。
母と私も「ホントに良かったね…」と手を握り待合室へ移動した。
友人宅でのお泊り会は3人でするはずだった。
病院に来てくれている友人B・友人Bママ。そして友人C。
私が友人Bママと救急車でパニックになって電話をしているとき、
その隣には友人Bと友人Cがいた。
友人Bママは私の父と母を病院に連れて行かないといけないので、
友人Bママ「Cちゃん。ごめんね。一旦お家に帰ってくれる?」
友人C「私も行きたい。Aちゃんが心配だから私も行きたい」
友人Bママ「Cちゃん、今友人Bママもすごく動揺してる。はっきり言ってちゃんと車の運転ができるか心配なくらい。そんな状況でCちゃんに何かあったら、友人ママBは責任が取れない。だからごめんね。Aちゃんの状況は逐一電話するから」
友人Cは仕方なく帰ったらしい。
まだ友人Bママが到着していなくて、一人で検査結果を待っている時、
中学の担任からも電話があった。
凄くいい先生でAちゃんも私もこの先生が大好きだった。
担任「お母さん。今学校から連絡もらいました。今からすぐ向かいます。Aちゃんはどうですか?」
私「先生ーAちゃんが…Aちゃんが…」
担任「お母さん大丈夫です。今教頭と病院に向かっています。もう少し待っていたください。」
検査結果を聞いて少し安心し待合室に戻ると、友人Cと友人Cパパ、担任と教頭が待っていた。
友人C「パパに連れて来てもらったの。Aちゃんは??大丈夫?」
私「Cちゃん、来てくれてありがとうね。パパもお忙しいのにありがとうございます。担任も教頭もホントにありがとうございます。今検査結果を聞きました。
Aちゃんは命に別状はありません。首の骨とかかとを開放骨折していて、かかとの手術を今から始めます。」
担任「お母さん大丈夫ですか?びっくりしたでしょう…首の骨折はどの程度ですか?
後遺症の心配は?」
私「首の骨折も脊髄に影響がない所を骨折しているので大丈夫だと説明を受けました」
一通り説明したところに、先生がやってきた。
先生「今から全身麻酔をします。手術前にお母さんだけですがAちゃんと少しお話ができます」
私はAちゃんに会いに向かった。
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