交通事故⑭
家に着いてからもAちゃんの事が気になって仕方なかった。
私「Aちゃん具合どう?ホントあんなにひどい事故だったのに、生きててくれて良かった。ママ、Aちゃんがもし死んじゃったらどうしよう…ってずっと不安だった。」
Aちゃん「Aも目が覚めた時、ママが救急車に居てくれてちょっと安心した。」
私「初めての入院で何かと不安だと思うけど、無理に自分でしようとしないでね。ちゃんとナースコールして、『体勢が辛い』とか『飲み物取ってほしい』とか言ってしてもらって。Aちゃんは今、手しか動けないからね」
Aちゃん「ちゃんと言ってるから大丈夫。でもさっきちょっと気持ち悪くなってもどした」
私「大丈夫?めまいがするとか頭痛がするとかない?少しでも異常があったらすぐナースコールして。ご飯は少し食べた?」
Aちゃん「飲むゼリーとジュースだけ飲んだ」
私「そっか。みんなからのLINEは止んだ?」
Aちゃん「全然止まない。みんなすごく心配してて、明日学校終わったら来るって」
私「Aちゃんはみんなが来て辛くない?」
Aちゃん「みんなに会いたい」
私「そっか。じゃぁ明日は楽しみだね。早く寝ちゃってね」
HCUの病室には重傷な人が5人くらいいた。みんなお年寄りで、
「ピッピッピッピ」という音だけが鳴っていた。
そんな中でAちゃんは一晩過ごしたので、寝られる訳もなく、2時間ごとに目が覚めたらしい。
私は朝の4時頃、Aちゃんが泣き叫んでいる夢を見て、何かAちゃんに起きたのかと思い、LINEをした。
私「Aちゃんこんな時間にごめんね。寝てるんだったらいいの。何もおきてないよね?」
Aちゃんからはすぐに返信があった。
Aちゃん「どうしたの?何もないよ。大丈夫」
私「そっか。良かった。Aちゃんが泣き叫ぶ夢を見たから心配になって飛び起きた。寝られない?」
Aちゃん「入院も初めてだし、周りはピッピ鳴ってるし、HCUには決められた時間に痰を取らないといけない人が何人かいて、『ゴー』って鳴るし、全然寝られない。でも午前中には隣の病室に移動するって」
私「良かったね。でも今日は友達が来るんだから、少しでも寝ないと」
Aちゃん「そうだね」
私もそれから少し寝て、病院に向かった。
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